『七夕ってなぜできたの??』
『短冊や笹飾りの意味は??』
『子供に七夕をうまく説明できない!』
毎年訪れる七夕(7月7日の夜を指す)は、
- 五色の短冊(たんざく)に願いごとを書く
- 笹に飾りつけをする
- 天の川をみる
- 七夕の行事食そうめんを食べる
- 行事食のデザートにゼリーを食べる
子供の頃はとても楽しみで、そして未だに幼稚園や保育園でも毎年開催される行事のひとつですね。
そこで今回は七夕の由来と、
- 七夕物語
- 五色短冊
- 笹(竹)
- 笹(七夕)飾り
- 天の川
これらを、子供に分かりやすく説明するための意味や方法を中心に紹介していきます。
なぜ「七夕」を「たなばた」と読むの?
「七夕」は本来「しちせき」と読みます。
しかし、多くの方が「たなばた」と読むことに疑問すらもってないですよね。
そこでまずは、「たなばた」と読むようになった七夕の由来から紹介していきます。
七夕の由来とは?
七夕とは、
- 中国の乞巧奠(きこうでん)
- 日本の棚機(たなばた)
この2つのお祭りが合体しています。
乞巧奠とは、織姫と彦星が会合する7月7日の夜に女性たちが集まり、7本の針の穴に鮮やかな色の糸を通し、庭に捧げ物を並べて針仕事の上達を願ったとされています。
参考文献:Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki
日本の棚機(たなばた)という行事は、神様に織物をお供えし秋の豊作を祈るお祭りのことです。
その際にお供えする織物を織る女性のことを棚機女(たなばたつめ)と呼び、棚機女が使用する機械を棚機(たなばた)と呼んでいました。
こういった経緯があり「七夕」を「しちせき」ではなく、「たなばた」と呼ぶようになった説が有力とされていますよ。
その他には、
- 日本神話に登場する神がよんだ「淤登多那婆多(おとたなばた)」という説
- お盆にご先祖様を迎える精霊棚と幡(はた)を用意することから、棚に幡を準備する「棚幡(たなはた)」という説
- 耕作や蚕職を司るための、種物(たなつもの)と機物(つもの)からくる説
こういったさまざまな説があります。
また、日本国内には古くから七夕のお祭りが各地で開催されています。
日本の三大七夕まつりと言えば、
- 仙台七夕まつり(2023年8月6日~8月8日)
- 湘南ひらつか七夕まつり(2023年は7月7日~7月9日)
- 安城七夕まつり(2023年8月4日〜8月6日)
これらが有名です。
こういった行事へ参加することで、もっと深く七夕を知れるきっかけになるかもしれませんね。
七夕の行事を子供に分かりやすく説明する5つのポイント
この機会に七夕のことを伝えるなら、子どもの教育の一環となるように、より意味があるものにしたいですね。
続いては、七夕の行事に関わる、
- 七夕物語
- 五色短冊
- 笹(竹)
- 七夕飾り
- 天の川
これららの由来や意味と、幼稚園や保育園の子供に分かりやすく伝える方法を紹介します。
ポイント①七夕物語について
まずは、七夕の物語になっているお話から紹介していきます。
これは誰しもがご存知の、彦星と織姫が登場する神話のことです。
七夕物語とは?
動画(3:34)もありますので、ぜひ子どもさんと一緒にご覧になって下さい。
七夕物語の由来を子供に分かりやすく説明するには?
七夕の由来を子どもに伝える時は、
- 真面目に働かなければ、好きな人(パパやママや祖父母)に会えないよ!
- 自分たちのことばかり考えていたら、周りの人や動物に迷惑が掛かっちゃうよ!
- 頑張って何かに取り組めば、夢や願いは叶うんだよ!
この3つのポイントを意識して上手く伝えてあげれば、より七夕の意味が子どもに伝わりやすくなりますよ。
また子どもの教育のことを考えると、
- 否定的な教え方:〇〇しなければ、●●ができない
- 肯定的な教え方:〇〇すれば、●●ができるようになる
二重に否定して伝えるより、肯定的に伝える方が、今後の子どもの物事に対するとらえ方が前向きになりますよ。
ポイント②五色短冊について
参照元http://kokomiukiukidiary.com
実は七夕で使われる五色短冊は、日本独自の文化とされています。
先ほども紹介したように起源となっている中国では、「針仕事が上達するように」ということで、針の糸が使用されていました。
それが日本の江戸時代に寺子屋の子供達が、「習字が上達するように」という願いを短冊に書いた風習が今に至っています。
それでは短冊の五色が意味するものは何でしょうか?
また、五色でないといけない理由はあるのでしょうか?
続いては、七夕の五色短冊について詳しく紹介していきます。
五色短冊の意味と由来は?
五色の短冊とは、中国の陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)から由来していると言われています。
短冊の色は、「赤・青・黄・白・黒」この五色ですね。
五色のそれぞれが持つ意味は、
- 赤:父母や祖先へ感謝の心
- 青:徳を積み、人間力を高める心
- 黄:知人・友人を大切にする心
- 白:義務やルールを守る心
- 黒:学業の向上に励む心
こういった五行思想や五徳にちなんでいるとされています。
五色短冊を子供に分かりやすく説明するには?
五色短冊を子どもに伝える時は人間が生きていく上で大切な、
- 感謝
- 道徳
- 勤勉さ
これらを色の持つ意味からそれぞれ伝えてあげてくださいね。
また、この五色は地球上の自然のカラーを表しているとも言われているので、
- 水は無駄使いしないこと
- 食べ物は粗末にしないこと
- ポイ捨てなどせず、環境を守ること
など、地球環境を大切にすることも一緒に伝えてあげてください。
最近では、黒の短冊は縁起がよくない色ということで、黒の代わりに高貴な身分の象徴である「紫」を使用する保育園や幼稚園や地域もあるので覚えておいてくださいね。
そして短冊に書く願いごとは、夢や希望でももちろん現在はいいのですが、元は「習い事が上達するために精進する」という意味であったことも忘れないでください。
ポイント③七夕の笹について
幼稚園や保育園では七夕の行事の際に、五色短冊を含めた七夕飾りを作って笹に飾りますね。
では、なぜ笹に七夕飾りを飾るのでしょうか?
続いては、七夕飾りを笹に飾る理由を紹介していきます。
なぜ笹に飾り付けをするのか?
ずっと昔から笹は神聖な物として取り扱われてきました。
現在でも、神主や祈祷師(きとうし)がお祈りをする際には必ず用いられていますね。
笹がなぜ七夕に使用されるかというと、
- 真っすぐ天に向かって成長する
- 魔除けや除霊効果がある
- 根強く、繁殖能力が高い
- 寒暖差や雨風にも強い
- 「サラサラ」という音を発する
こういった特徴があるからです。
笹のことを子供に分かりやすく説明するには?
笹のことを子どもに伝える時は、
- 笹のように力強く生きること
- 笹の葉の音が神様に願いごとを届ける
- 笹が大きく真っすぐ伸びて、それが神様の目印になる
など、上手く説明してあげてくださいね。
もしかしたら笹の一番高い所に短冊を飾ってみると、神様に願いごとがより届くかもしれませんね。
七夕終わりの笹の処分方法は?
七夕が終わると、もちろん笹と七夕飾りの処分が必要ですね。
笹を処分する方法は大きく分けて、
- 自宅の庭で焼却
- 家庭ゴミとして処分
- 神社でお焚き上げ
この3つのいずれかが一般的です。
神社でお焚き上げをしてもらう場合は、事前にお問い合わせをして確認することをおすすめします。
ポイント④笹(七夕)飾りについて
七夕の時には、五色短冊以外にもさまざまな笹飾りがありますね。
子どもに聞かれても答えられるようにしておきましょう!
それでは、笹飾りの種類と意味を順番に紹介していきます。
全部で7種類ありますよ。
笹飾り①折り鶴(千羽鶴)
1つ目の笹飾りの千羽鶴はとても有名ですが、「家族みんなが健康でありますように」という願いがあります。
また千羽鶴の折り方を、
- 人から学ぶ心
- 人に教える心
この2つの心や精神を育むという意味合いもあるそうですよ。
▼折り鶴の折り方▼
笹飾り②神衣(かみこ/かみごろも/かみきぬ)
2つ目の笹飾りの神衣は、着物や人をイメージしています。
「着る物に困らないように」という願いがありますよ。
また、この神衣は一般的に、笹の一番高い所に飾り付けをする風習があります。
災いなどから身代わりになってくれるという意味もあるそうですよ。
▼神衣の作り方はこちら▼
笹飾り③巾着(きんちゃく)
3つ目の笹飾りの巾着は、財布をイメージしています。
「お金が貯まり、節約ができますように」という願いがあります。
中には本当の財布を飾る方もいます。
▼巾着の作り方▼
笹飾り④投網(とあみ)
4つ目の笹飾りの投網は豊漁を意味しています。
昔の人は食事に魚がかかせませんでした。
貴重な魚が捕れる豊漁を祈願する事から、「食べる物に困りませんように」という願いがあります。
笹飾り⑤屑籠(くずかご)
5つ目の笹飾りの屑籠は七夕飾りを作る際に出たゴミで作るため、「整理整頓して無駄使いしないように」という願いがあります。
▼投網と屑籠の作り方▼
笹飾り⑥吹き流し
6つ目の笹飾りの吹き流しは、織姫の折る糸をイメージしています。
こちらは「織物や裁縫が上達しますように」という願いがあります。
▼吹き流しの作り方▼
笹飾り⑦五色短冊(ごしきたんざく)
7つ目の笹飾りの五色短冊は、「習い事が上達しますように」という願いがあります。
詳しくは先ほどのポイント②で説明したとおりです。
また、この7つの笹飾り以外にも、
- 輪つなぎ:人と人の繋がりが大切にできますように
- 菱飾り(ひしかざり):天の川のイメージ
- 織姫と彦星:七夕物語の主人公達
- 星飾り:願いが天まで届くように
これらはそれぞれの保育園や幼稚園、地域によって飾り付けします。
ポイント⑤天の川について
それでは最後に天の川について、
- 見える方角
- 観測の時間帯
- 適した環境や天候
- 天体観測用アプリ
この4点を紹介していきます。
天の川が見える方角は?
天の川が見える方角は、東の空の夏の大三角形に位置しています。
夏の大三角形とは、
- 彦星:わし座のアルタイル
- 織姫:こと座のベガ
- 橋渡し役:はくちょう座のデネブ
これらは夜空の中でもとくに光り輝く星なので、比較的見つけやすいですよ。
観測のおすすめの時間帯は?
天の川が見えるおすすめの時間帯は、夜の8時~11時頃と言われています。
しかも七夕の日限定という訳ではありません。
実は天の川というのは、1年中見える銀河のひとつなのです。
ただ夏の時期が一番面積が広く、見えやすいということですよ。
観測に適した天候や場所は?
天の川や彦星、織り姫の星は、夏の時期であれば都会の中でも何とか見えるかもしれません。
しかし、しっかりと彦星や織り姫、天の川を見てみたいという方は、
- 月が出ていない日
- よく晴れた夜
- 山や海など人工の灯りが少ない場所
これらがおすすめのスポットや天候です。
よい機会ですので、子どもさんを連れて家族で郊外までドライブやキャンプして、天の川を見に行くのもきっといい思い出になりますよ。
天体観測用アプリで見る
参照元;https://youtu.be/x8Uet4585S0
夜空を眺めているけど実際に、
- どれが彦星なのか?
- どれが織姫の星なのか?
正直分かりにくいですね。
そんな時には天体観測用アプリがおすすめです。
有料のアプリもありますが、無料アプリでも全く問題ありません。
天体観測のアプリの使い方は、
- 時間と場所を設定して空にかざせば、どの星座かが分かるタイプ
- 探したい星を入力して空にかざせば、星座の場所を教えてくれるタイプ
など、色々なサービスが出ているので、詳しく知りたい方は下記をクリックして参考にしてください。
これで、子どもから天の川や彦星と織姫の星の場所を聞かれても答えられますね。
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七夕の由来や意味まとめ
七夕の由来や意味はいかがでしたでしょうか?
今年の七夕は今まで以上に分かりやく、子どもの教育の一環となるように七夕のことを教えてあげてくださいね!
今回は七夕の由来と子どもに上手く説明するための、
- 七夕物語
- 五色短冊
- 七夕に笹を使う理由
- 笹飾りの種類と意味
- 天の川の観測について
紹介しました。